ゲンゴロウの京都日記 part 2

メッスから帰国したくまが,ふたたび京都に舞い降りました。

円空展

こんにちは、ゲンゴロウです。先日、大阪は天王寺で開催された「円空展」に行ってまいりました。

 

会場は、あべのハルカス。高層ビルから眺める大阪の街。ものすごい大都会で、京都とは桁違いの巨大さです。

 

ほんとうは、最上階の展望台に上りたかったのですが、高所恐怖症のゲンゴロウは、このくらいがちょうどいいです。

 

その後、円空展へGo! 初めて見る円空仏。かねてより写真で拝見してはいたのですが、いざ、現物を前にすると、その迫力に圧倒されます。まずは金剛力士像。

 

こちらは仏の後ろ姿。一本の木から切り出されたことが、よく分かります。それは、あたかも、あらかじめ木に仏が宿り、それを円空が見出し、彫り出したかのようです。

 

基本、写真はNGですが、一室だけ、撮影可能な展示室が。ゲンゴロウも、感動のあまり、シャッターを切りまくります。

 

こちらは狛犬さん。これまた素朴で、かわいらしい。

 

千体仏。簡素なお姿ですが、そこに込められた円空の魂は健在です。

 

両面宿儺座像。正史では逆賊とされていますが、飛騨・美濃では伝説の英雄だそうです。

 

展示会の掉尾を飾るのは、円空最晩年の傑作。ゲンゴロウの印象では、円空仏は晩年に近づくほど、むしろ簡素に、素材を活かしたものになっていく感じ。

 

ちなみに伴蒿蹊の『近世畸人伝』によれば、円空には不思議な透視能力があったとの由。彼の仏像を見ていると、さもありなん、という気になります。

 

さて、こうして円空展を満喫したゲンゴロウですが、じつは、ここで稀なる出会いに恵まれました。


見知らぬおじいさんが、ぼくに一体の仏像を差し出して「私は仏師だ。これは香木の伽羅で作った仏さま。よろしければ、君の手元に置いてくれないか」。

 

希少な香木で作られた仏さま。ぼくにはもったいなかったのですが、これも何かの縁と思い、ありがたく頂戴しました。不可思議な芳香。御利益がありますように。また、お便りします。